こだわり
伝統漁方九石締め
九石大敷組合が行う魚の処理方法「神経締め」。
魚を水揚げした瞬間に、ワイヤー状の器具を中骨上部の神経束に通して脊髄を壊すことで、魚の死後硬直を20時間ほど遅らせ鮮度を保ちます。
一匹一匹手作業で行う神経締めは、手間暇がかかるため、全国的でも実施している漁業組合は数ヶ所。県内では唯一。鮮度を大切にする九石大敷組合ならではのこだわりです。
定置網
漁場の名前「九石」を組合の名前にするほど、九石大敷組合が代々大切にしている「定置網漁」。沿岸近くの海中に、魚の道すじを遮断する網を張り、網の奥へ奥へと誘導することで魚を捕獲する漁法です。
性能の良い大型船で魚を追い大量に獲る漁法とは対照的に、魚の習性を読み網を定位置に張っておく定置網漁は、魚が網に入っても、約8割の魚は逃げられると言われています。
それでも、この漁法にこだわるのは「魚を根こそぎ獲ることのない資源にやさしい漁業」だから。
氷へのこだわり
最も一般的な魚の締め方ですが、実は氷の量と締めるタイミングにより魚の鮮度に差が出ることから、漁師の腕が試される部分。
九石大敷組合では、60年という年月の中で培った感覚から、その日に水揚げした魚の種類、量を常に船頭が把握し、氷の量・氷で締めるタイミングを指示しています。
しっかり氷締めできている魚と、できていない魚は、素人からみても身の張りが全く違う。「九石大敷組合の魚は鮮度が違う」と評価を受ける所以です。
徹底した鮮度管理
お客様の元に届くまで品質を維持するために、進化し続けることを大切にしています。
郵送時には常に、魚の温度が5度前後に保たれるよう、その日の魚の状態、数量、気温を確認しながら、氷の量、入れ方、密閉方法にこだわります。何匹もの魚と箱、氷を用意し、気温や時間の経過とともに、魚の鮮度を漁師自らの舌で確かめ、最適な温度管理を導き出しました。
「お客様には最高の状態の魚しかご提供しない」これが代々受け継がれる九石大敷組合の教えであり、進化し続けられる理由です。